日曜日, 4月 25, 2010

道具

昔、といっても今から13~14年位前までは図面を手で描いていた。
まだ、その頃の建築設計業界では今のようにCADなどが普及していなくて、一部の大手設計事務所やゼネコンを除いては図面は手で描く方が主流だった。
その時に僕が製図用として使っていたシャープペンシルは『STAEDTLER』というドイツのメーカーのものだった。
日本の他のメーカーのものに比べて重量があり、また重心がペン先にあるので、描いていて疲れにくく、手首や指先への負担が小さいと感じたからだ。
ただ、重い分、誤って床に落としたりするとペン先が簡単に曲がってしまい、泣く泣く買い換えた覚えがある。


最近ではCADが普及したおかげで手で図面を描く機会はめっきり減った。
ただ今でも、設計初期段階でのスケッチは相変らず手で描くことが多い。
この時はシャーペンだけではなくサインペンなども使うのだけれど、僕は考えている時に良くペンをクルクルと回すクセがある。
あまりお行儀は良くないがなぜか、回す。
回す時に重いシャーペンはどうも具合が悪かった。
それで、ここ10年くらいはペンテルの『GRAPH 1000 for Pro』というシャーペンを使ってきた。
(もっとも、シャーペンは回すものではなくて描くものなのだけれど・・・。)
このシャーペンもとてもバランスが良くて描きやすく、なにより重さが前述のステッドラーのものと比べて約35%も軽い。
最近では専ら、同じくペンテルの『GRAPH 1000 LIMITED』というシャープを使っている。
ただ、ふと最近、もう少し図面を手で描く機会を増やしてみようと思い立った。
そこで、更なる動機付けの意味も含めて、ちょっと高級なシャープの購入を決意した。(ちょっと大げさすぎるか・・・。)
それがこのシャープペンシル。
上述のステッドラーと同じくドイツに本社を置く筆記用具メーカー、ROTRING社のROTRING800。
かつて600Gという名称で発売され、その後廃番となってしまっていたものの復刻版だ。
リトラクタブル式で先端のペン先部分を収納することができるようになっている。
こうなってくると、最近出番の少なかった平行定規や字消し板、丸描きなども張り切って出てくることになりそうだ。

余談だけれど、もちろん相変わらずコンピューターも僕の右腕となって良く働いてくれている。
シャープペンシルのコンピューター版と言えばマウスになるのかもしれないが、とりわけ、なかでもこの3Dマウスは実に良く僕の役に立ってくれる。

3D CONNEXION社製のSpaceExplorer。
3次元CADや3DCGソフトで立体的に設計を進めていく過程で、その3D空間の中を自由に飛び回ることを可能にしてくれる優れものだ。
もうかれこれ2~3年は使用しているので少し薄汚れてきてはいるものの、まだまだ僕の右腕(実際には左手で操作するのだけど)として頑張ってくれている。


どうやら、この先も僕の道具おたくっぷりは、当分おさまりそうもない・・・。